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自然や身体に優しい自然素材の家に住むことに憧れている方は少なくないでしょう。こちらでは、自然素材の家のメリットとデメリットについて解説しています。
自然素材を取り入れた家の特徴として挙げられるのが、その素材感です。既製品の合板フローリングは夏場など湿気が気になる季節は素足ではペタペタした感触になり、冬場は足元から冷たさを感じることがあります。一方で、自然素材を活用した無垢の木材であれば、柔らかな雰囲気とさらりとした肌さわりを感じることができ、素足で過ごすことの心地よさを感じる事ができます。
自然素材の家であれば、シックハウス症候群を引き起こすリスクや、化学物質を発生させないというメリットがあります。自然素材の家に住み替えると、子どものアレルギー疾患などが改善されたという声も耳にするため、自然素材で作られた家は健康にもよい影響を与えてくれることが期待できます。また、無垢材の床は素足で過ごしても暖かさを感じることができますし、スギやヒノキなどの柔らかい素材であればスリッパを履かなくても膝への負担がかかりにくいというのもメリットです。
自然素材の家は、取り入れる素材によって蓄熱性や調湿性、さらには消臭性などのうれしい機能があります。例えば、珪藻土や漆喰は消臭機能などがあり、調理後の臭いが残るなどの心配がありません。さらに、珪藻土は、部屋の湿気を吸ったり吐いたりして部屋の湿気のコントロールする役割も果たしてくれます。そのほか漆喰は強アルカリ性のため、カビが発生しにくいという特徴があります。自然素材の家は、水まわりには漆喰、寝室には珪藻土など、素材の使い分けができることもメリットと言えるでしょう。
自然に近い環境で生活を送ることができ、ぬくもりのある空間を希望している人にピッタリな自然素材の家ですが、ビニールクロス壁と比較すると傷がつきやすいなどのデメリットもあります。また、水分を多く含んだものを壁に飛ばしてしまった場合は、染み込んだ汚れを落とすことができない場合もあるため、自然素材を取り入れる場所には細かい注意が必要となります。
自然素材の家は、従来の家と比較すると2~3割程度コストアップとなる傾向にあるため、これをデメリットと捉える人も少なくないでしょう。素材がよいものになればなるほど材料費はアップし、さらに施工に手間がかかってしまう場合はコスト高になる可能性もあります。一方で、漆喰の壁などはほとんどリフォームの必要がないため、初期費用は割高ですが維持費で考えると高い買い物ではないかもしれません。
自然素材の家は、取り入れる素材によって掃除が難しいというデメリットもあります。例えば、漆喰は拭き掃除ができますが、砂壁に近い質感の珪藻土の場合は、拭くことができません。また、無垢材を床に取り入れると季節によって状態が変化するため、板と板の間に隙間ができたりということもあります。季節によってゴミが溜まりやすいなどがあるため、掃除が大変と捉える人もいます。
自然素材の家は、健康的な生活を送ることができるというメリットもありながら、コストがかかることや経年で色や形状が変わったり、傷がつきやすいというデメリットがあることもわかりました。自然素材の家を検討している方は、傷や経年の変化は必然と考え、自然素材ならではの手のかかる部分を楽しむ気持ちを持っておきましょう。
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